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書評

洗口液なるほど活用術

[監修]興地隆史 [編著]竹中彰治


「洗口液」の疑問を解決する、熟読したい1冊!

 現在、ドラッグストアやスーパーマーケットには、さまざまな種類の口腔衛生に関する商品が広いスペースを割いて陳列され、消費者の関心の高さがうかがえます。日常臨床のなかで、患者さんの口腔内に合わせた歯ブラシや補助的清掃用具をアドバイスすることは、多くの歯科衛生士が自信をもって行っており、新製品の情報収集も積極的であるように感じられます。

 しかし、「洗口液」に関してはどうでしょうか?

 「洗口液と液体歯磨の違い」「洗口液の使用のタイミング」「有効成分別 洗口液の特徴」など、私自身熟知していない部分もあり、自身の使用感と簡単な知識で患者さんに説明していたかと思います。

 歯科医院に来院される半数以上の患者さんに、洗口液の使用経験があるというアンケート結果(本書・はじめにより)を踏まえると、口腔衛生の専門家である歯科衛生士は、学術的根拠に基づき、洗口液の正しい選び方や使い方を指導することが求められていると考えます。

 『洗口液なるほど活用術』は、I章:洗口液の基礎、II章:有効成分別 洗口液の特徴、III章:ドライマウスと洗口液、IV章:口臭と洗口液、V章機能水のエビデンス、VI章:洗口液Q&Aという充実した内容です。

 それぞれの章において、歯科衛生士にとって必要な知識を、著者である竹中彰治先生が最新の学術的根拠に基づいて解説されています。洗口液の効果を最大限に引き出すためには、どのような口腔内の患者さんに、どのような成分の洗口液を、どのタイミングで提案していけばよいのかを学ぶことができます。繰り返し熟読したい1冊です。

文・松澤澄枝
日本歯科大学附属病院 歯科衛生士室

洗口液なるほど活用術

洗口液なるほど活用術
 

[監修]興地隆史 [編著]竹中彰治

B5判変型・160頁・オールカラー
定価(本体3,900円+税)


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